お悩み
- 工場勤務・製造業に興味がある
- 工場勤務・製造業ってどんな仕事なの?
- 工場勤務・製造業に向いているのか知りたい
これから製造業や工場勤務へ、就職したり転職したりということを検討中の方へ向けた記事となります。
僕は2020年9月まで約6年半、工場で製造をしていました。
良いところも悪いところも、ある程度のことは経験してきたと自負しています。
そこで今回は「工場勤務・製造業に向いてない人、向いている人の特徴」について、解説していきます。
工場勤務・製造業界を未経験で、これから挑戦する人には参考になるので、ぜひ最後まで読んでくださいね。
製造業・工場勤務に転職したい人へ
今すぐ製造業や工場勤務に転職したいなら、以下の記事も参考にしてください。
工場勤務・製造業に向いている人の特徴5つ
まず工場での仕事内容について、簡単に説明します。
工場での仕事内容とは
作る製品や会社によって仕事内容は変わってくると思いますが、大まかに分けると以下の通り。
- ライン作業
- オペレーター
- 品質管理
- ピッキング
ライン作業
流れてくる部品や材料を組み立てたり加工したりしていくイメージ。
一本のライン上で一つの製品が出来上がっていきます。
製品毎に多少なりと違う部分はあるかもしれませんが、一つのライン作業を覚えてしまえば、だいたいはどれも一緒です。
毎日同じことの繰り返しになるため、覚えが悪くても、すぐ出来るようになります。
オペレーター
機械を操作して製造する仕事です。
機械を操作するだけなので、ライン作業と違って楽なのと、人によって作業に差が出ません。
前職では「オペレーター・ライン作業・小分け(梱包)」を同部署内で全て行っていました。
特にオペレーターとライン作業が別れていないため、覚えることも多く作業も忙しかったです。
品質管理
ライン作業やオペレーターで完成した製品を検査するところです。
顧客に出す物が万が一不良品だった場合、クレームが来て大変なことになります。
信用に関わるため、厳しいチェックが必要。
検査方法や項目は製品毎に違いますが、人によるチェックと機械による分析があり、どちらとも合格して出荷OKとなります。
ピッキング
製造に必要な原料や部品等を各部署に届けたり、完成した製品を倉庫に保管したりする作業です。
人力で運ぶワケではなく、フォークリフト等の運搬車両を使用します。
そのため資格が必要な場合も。
原料の出し忘れがあると、製造の遅延に繋がるので、正確で迅速な作業が求められます。
では工場勤務・製造業に向いている人の特徴を見ていきましょう。
製造作業にフォーカスしていくので、品質管理やピッキング等は加味しません。
工場勤務・製造業に向いている人の特徴5つ
- 同じ作業の繰り返しが好き
- 交代勤務
- モノづくりが好き
- 落ち着きがあって、ミスが無い
- 対人が苦手
同じ作業の繰り返しが好き
工場での製造は、毎日ほぼ同じ作業の繰り返しになります。
内容は単純で覚えるのにも時間はかかりません。
新しいことを次々するよりも、同じことをコツコツと繰り返す方が好きな人は向いています。
慣れれば頭より体が勝手に動いてくれて、作業スピードも格段にあがるので、やっていてすごく楽しいです。
考えることが苦手な人でも取り組みやすいでしょう。
交代勤務が苦じゃない
工場は基本止まることなく稼働するため、交代勤務で製造していきます。
普通の時間帯よりも夜の方が良いという人は、ガンガン夜勤に入れてもらいましょう。
夜勤なら手当も出ますし、歳をとってからだと体力的にキツいです。
若いなら少々夜勤したところでバリバリ働けるし、通常勤務より遥かに稼げますよ。
ちなみに僕は夜勤大好き。
上司もいないし、仕事がある程度出来るようになれば、リーダーを任せてもらえる。
リーダーなら自分の好きなように現場を回せるので、誰の指図も受けなくて良いんですよね。
おまけに給料も増えるしで、良いことづくしでした。
モノづくりが好き
モノづくりが好きな人は、製造作業に向いています。
簡単に言えば「説明書通りに作っていく」、これが商品の製造。
プラモデルを組み立てるような感じです。
あと機械を動かしたり、メンテナンスをしたりするので、そういう系が好きもしくは得意な人は、毎日触れて幸せになれます。
機械を触ってこなかった人でも問題なく作業は出来ますけどね。
僕も全く知識無かったので、未経験でも大丈夫です。
(スパナが何か知らないくらいのレベル)
落ち着きがあって、ミスがない
製造業は結構危険です。
機械に巻き込まれてしまえば、最悪死んでしまう可能性があります。
下記は僕が実際に目の前で見た出来事です。
ある時、夜勤中に機械トラブルで製造が止まりました。
すると上司が早く復旧しようと焦り、まだ機械が動いているのにも関わらず触れたのです。
直後に手が一瞬巻き込まれて、指に大怪我を負ってしまいました。
非常事態は危ないと分かってるのに、何故か上記のようなことをしてしまうこともあります。
また、ライン作業は一つミスをすると、全て台無しです。
上手く調整すれば、修正も可能ですが、製造がストップし、その時間は無駄になります。
落ち着いて、一つ一つ確りと確認しながら作業できる人は、重宝されるでしょう。
対人が苦手
基本的に人を相手にする仕事ではありません。
最低限のコミュニケーションを他の作業員とすれば良いだけなので、人と喋るのが苦手な人は向いています。
特に集中している時は無言で黙々と作業したい人もいるでしょう、僕はそのタイプです。
むしろお喋りな人はよく「口より手を動かせ」って怒られている気がします。
工場勤務・製造業に向いてない人の特徴5つ
製造作業って誰でも出来るんですが、中には向いていない人もいます。
工場勤務・製造業に向いていない人の特徴5つ
- やりがいを見つけれない
- 大雑把
- 開発をしたい
- 体力が無い
- 頑張りを評価してもらいたい
やりがいを見つけられない
「毎日同じことの繰り返しで、やりがいが無い」という人が多いです。
やりがいを求めてないなら大丈夫ですが、そうでないなら自分の頭で考えないといけません。
「製造作業はやりがいが無い」、これは指示待ち人間の言うこと。
製造以外にも環境や手順の改善等、やることはたくさんあります。
やりがいが無いと仕事は続きにくいので、自分で見つけられない人は向いていません。
作業が大雑把
一つ一つの作業を丁寧に出来ないと、色んなミスに繋がります。
特に同じ作業を繰り返していると、慣れたころに油断してしまい、確認を怠るんです。
- 昨日もちゃんと動いていたし、大丈夫だろう
- 失敗したことないから、確認しなくても問題ない
- 前の工程を担当した人が確認しているはず
仕事で起こるミスの大半は「思い込み」や「確認不足」。
大雑把な人は確認を怠る人が多く、ミスをするのはもちろん、他の人にも迷惑をかけます。
一つの確認不足でどれだけの損害を引き起こすか。
僕もそういう経験があるので、見に染みている分、これから製造作業に携わる人は注意しましょう。
製品の研究や開発をしたい
製造作業は言われたものを作る仕事です。
何か新しい製品をつくりたいという人は、向いていないというか、もったいない。
発想があるのに、それを活かすことは出来ないので、研究開発の方へ回してもらいましょう。
体力がない、もしくは身体が弱い
工場での作業は基本立ちっぱなしで、環境も悪くキツい。
ある程度慣れはありますが、体力がない人はしんどいです。
僕は偏頭痛持ちで、夏は毎日頭痛に悩まされていました。
ヤバい時は吐くくらいでしたし、無理するのは良くないなと実感しています。
また、周りはあまり理解してくれません。
「頭痛くらいで弱音吐くなよ」的な感じなので、諦めた方が良いです。
製造業あるある「3K」
製造業は一般的に「3K」という特徴があります。
内容は以下の通り。
- 危険・・・機械を扱うため、一歩間違えば大事故になる
- キツい・・・重労働、酷暑等で肉体的なキツさ
- 汚い・・・機械油や製造過程で出る廃棄物
就職して1年目は地獄でしたね。こんなにもキツいのかと。
「3K」と言われ避けられる理由も分かります。マジで過酷な環境でした。
※製造業や工場勤務についてもっと知りたい人は、工場勤務あるある40選を紹介【現場の実態が分かります】の記事もご覧ください。
頑張りを評価してもらいたい
どれだけ頑張って製造しても評価されません。
評価されないというか、個人の成績なんてありませんし、評価のしようがないんです。
特にチームで一つの製品を作る場合、誰が頑張ろうと、チーム全員が同じ評価になります。
しかし、ミスをした場合は別です。
ミスは特定されるため、はっきりと誰が悪いか分かります。
要は頑張ってもプラスにはならないが、ミスをしたらマイナスになる仕組み。
頑張りを評価してもらうなら、製造以外のところでアピールしなくちゃいけません。
【現実】工場勤務・製造業はスキルが身につかない
工場勤務・製造業を経験した身から言うと、「ものづくりが好き」「どうしても工場勤務・製造業がしたい」等でない限り、オススメはしません。
社外で役に立つスキルが身につかない
製造業で身につくスキルって、社外に出ると全く使いものになりません。
基本的に機械を使って製品を作るので、操作やメンテナンスに詳しくなれます。
しかし、まず製造業以外で使うことないですからね。
もし他の製造業へ転職しても、扱う設備や機械は同じではありません。
すべて一から覚え直さないといけないんです。
「別に転職したり辞めたりしなきゃいいじゃん」と思う方もいるでしょう。
副業や退職後に活かせるスキルがない
副業が解禁され、早期退職が当たり前になった昨今。
本業だけに依存するのは、リスクが高すぎます。
必要とされるのは、個人で稼ぐスキル。
しかし、製造業では自力で稼げるスキルなんて身につかないんです。
実際製造業界で働いている時、何か副業を始めようと思ったのですが、何も活かせるスキルが無いことに絶望しました。
特に製造業は重労働のため、仕事終わりに副業をしようと思っても、疲れてそれどころではありません。
「副業で収入が増やせない」「リストラされても、稼ぐ手段がない」という点から、あまりオススメはできないです。
製造業・工場勤務から転職するのにおすすめの業界は1つだけ【将来後悔したくない人へ】
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スキルを身につけていると、同業界で有利になる
工場勤務や製造業で身につけたスキルは、無駄になりません。
なぜなら同業界で活躍できるからです。
例えば僕が取得した危険物の資格は、他工場でも必要でした。
持っていれば優遇してくれるスキルや資格もありますからね。
同業界内で転職する際は、アピールポイントにもなります。
決して無駄にはならないので、積極的に身につけるべきですよ。
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出世できなければキツい
もう一つの事実として、製造業は重労働なので、歳を重ねるとどんどんしんどくなります。
というか、若くてもしんどいですしね。
管理職くらいになれば、重労働から解放されますが、出世できるのはほんの一握り。
ずっとキツい作業をさせられる可能性の方が高いワケです。
実際に僕が勤めていた会社は、40歳を超えても夜勤している人もいました。
耐えられなくて辞めるのも分かります。
若くて体力があるうちはまだ良いですが、将来のことを考えると、製造業を続けるのは厳しいかと思います。
楽しく働いている人がいるのも事実
ただ、製造業が向いていたり、好きだったりする人は、楽しんで働いています。
出世にしても可能性が低いだけで、本気で取り組めば、誰でも管理職になれますしね。
やってみないと分からない部分はありますが、「製造業に携わりたい」と思うなら、挑戦してみるのもアリです。
僕は就職してみて向いていないと実感しましたが、製造業が天職だという同僚もいます。
もし、合わないとなっても、他に仕事なんていくらでもあります。
やりたいと思ったことは絶対やってみるべき。後悔しても遅いですからね。
>>>製造業・工場勤務でおすすめの職種は4選【あなたにぴったりの工場を見つける方法】
工場勤務・製造業に向いてないかどうかは、やってみないと分からない
はい、今回は以上です。本記事のポイントをまとめました。
本記事のポイント
- 工場勤務・製造業に興味がないならオススメはしない
- 社外で役に立つスキルは身につかない
- 実際に楽しんで働いている人はいる
工場勤務・製造業界に興味がある人は、今回解説した向いている人・向いていいない人の特徴を参考にして、就職または転職を検討してみてくださいね。
また、製造業に興味があるけど、どの企業が良いか分からない人は、転職サイト・転職エージェントを利用しましょう。
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