お悩み
- 大卒が工場勤務で働くのは相応しくない?
- 大卒は製造業で活躍できる?
- 工場勤務の大卒は稼げるの?
昨今の日本社会は、学歴や年功序列といった部分が優遇されなくなってきています。
実力とは関係がない部分なので、仕方ありません。
工場勤務や製造業では、大卒が現場で働くようになっています。
一昔前だと考えられないかもしれないですね。
ただ悪いことでも、マイナスなことでもありません。
僕は前職が製造業で工場勤務でした。
入社して2〜3年後くらいから、現場へ大卒を採用するように。
みんな活躍しており、不満を持っている人はいませんでした。
「大卒なのに現場で働きたくない!」と思う人もいるでしょう。
しかし工場勤務や製造業で働くのは、大卒にとって何ら悪いことではありません。
そこで今回は「大卒が工場勤務や製造業に就くこと」について、解説していきます。
仕事の選択肢として、工場勤務や製造業を最初から省いていませんか?
機会や可能性を失っていると言っても過言じゃありません。
本記事を読めば、そういった固定概念を取っ払うことができます。
もし大卒でやりたいことや仕事に悩んでいるなら、工場勤務や製造業を検討してみてください。
他の職種と比較しても、色んな面で引けは取らないですよ。
工場勤務に転職するなら...
- 「メイテックネクスト」・・・製造系エンジニア実績No.1の転職エージェント。業界のスペシャリストが徹底サポートしてくれる。
- 「コウジョブ」・・・全国の工場・製造業で高待遇の求人のみを掲載。働く場所や職種、雇用形態等の細かい条件で検索できる。
- 「製造求人サイト:お仕事情報ネット」・・・寮費無料や入社祝い金等の高待遇求人多数ありの転職サイト。他と違って会員登録は不要。
- 「コウジョウ転職」・・・全国各地色んな職種の非公開求人を取り扱っている転職エージェント。未経験から正社員として、一部上場企業で働ける。
工場勤務に大卒が就くメリット
大卒も工場勤務に就くべきといっても、具体的にどう良いか分からないでしょう。
実際に現場で働いていた、僕の経験も交えて説明していきます。
大卒が工場勤務で働くメリットは、以下の4つです。
- 採用難易度が低い
- 昇進しやすい
- 残業や休日出勤がない
- 十分な給料を貰える
どれも仕事をする上で、魅力的な条件です。
工場勤務に対してネガティブな印象が無くなりますよ。
採用難易度が低い
工場勤務に応募すれば、内定する確率は高いです。
なぜなら倍率・競争率が低いから。
ただブラック企業とか、入れ替わりが激しいなどの理由ではありません。
考えられる要因としては、以下の通り。
- 未経験でも挑戦できる
- 全国各地に工場がある
- 工場勤務に入ろうとする人が少ない
- 人手不足
需要が高いにも関わらず、供給が不足しているということです。
工場勤務を選択肢として入れてない人も多いでしょう。
よって給料が高かったり、福利厚生が充実したりしていても気づきません。
実際僕が以前勤めていた工場は、ホワイトな優良企業です。
高収入で完全週休2日(土日休み)、交通費や家賃負担などの豊富な福利厚生。
待遇には何も不満がありませんでした。
好条件の会社も多く、業種も多種多様で選び放題。
よって偏見などで工場勤務や製造業を外すのは、もったいないです。
大企業や有名企業も求人を募集しているので、一度チェックしてみましょう。
昇進しやすい
大卒は工場勤務だと、昇進したり役職につきやすかったりします。
学歴で優遇されるわけではないものの、大卒という経歴は無駄にならないです。
そもそも大卒に、現場での活躍を期待している人はいません。
作業に関しては、高卒で入社した人たちの方が圧倒的に上ですから。
大学までに得た知識や、資格などを活かしていくことになります。
また効率化・業務改善といったところも、大卒に必要とされる部分。
現場では作業する人が多いため、それ以外でアピールできる大卒は昇進しやすいです。
残業や休日出勤がない
工場勤務は残業が少なく、休日出勤もありません。
他の職業にはあまり見られないストロングポイントです。
残業が無いのは交代勤務だから。
何か作業が残っていても、次の勤務に引き継ぐだけ。
休日は工場が動いてないため、みんな休みになります。
残業をすればするほど給料は良くなります。
しかしプライベートの時間は、減っていくばかり。
仕事以外何もできず、徐々に消耗していくでしょう。
一方工場勤務は定時退社のため、自分の時間を確保できます。
やりたいことをしたりゆっくりしたりなど、あなたの自由です。
すると心にも身体にも余裕が生まれ、幸福度は高まります。
プライベートが充実してこそ、仕事も頑張れるもの。
また将来家庭を持つと、残業や休日出勤が悩みのタネにもなるでしょう。
奥さんやお子さんとのコミュニケーションが取れないのは、大きな問題です。
定時の帰宅や確定した休みがあれば、良好な家族仲を保てますよ。
十分な給料を貰える
工場勤務の給料は十分良い方です。
特に大卒は、同年代の高卒より多く貰えます。
大卒としての期待値や学歴分を考慮した結果でしょう。
工場勤務は「キツい割に低収入」という噂が後を絶ちません。
しかし実際は他の業界と比べても、特別低くいなんてことはないです。
僕が工場にいた時は25歳時点(高専卒)で、年収500万円を超えていました。
残業や休日出勤もほぼ無し。
上司や同僚で結婚していた人は、みんな20代後半で家を建てていた程です。
残業や休日出勤が無いにも関わらず、良い給料を貰えるというのは大きなメリット。
働く上で理想的と言えるでしょう。
工場勤務や製造業の給料に関しては、以下の記事で詳しく解説しています。
平均年収なども載せているので、参考にしてください。
工場勤務に大卒が就くデメリット
大卒が工場勤務に就くのは、もちろんデメリットもあります。
悪い部分も知った上で、就職や転職をするべき。
ただ言えるのは、デメリットよりメリットの方が大きいことです。
そしてそれぞれに対策があるので、併せて紹介していきます。
- 大きく稼げるわけではない
- 他業種で使えるスキルがあまりない
- 副業との相性が悪い
大きく稼げるわけではない
工場勤務や製造業は、決して高収入ではありません。
固定給のため、いくら頑張っても給料は上がらないのです。
例えば営業だと、獲得した案件数次第で給料はどんどん増えます。
収入の不安定さはあるものの、稼ごうと思えばいくらでも稼げるでしょう。
工場勤務の給料は、良くも悪くも安定的。
「たくさん稼ぎたい!」といった考えのある人には不向きです。
副業で稼げばいい
工場勤務の稼ぎだけじゃ物足りないなら、副業で稼げばいいだけ。
今は副業が当たり前の時代ですから。
工場勤務は残業や休日出勤がありません。
残業などが当たり前の他職業よりも、副業する余裕を持てます。
プライベートの時間を副業に充てれば、本業以上に稼ぐことも可能。
さらに副業は、やればやるほど稼げる収入源です。
工場勤務の「安定さ」と副業の「稼ぎが青天井」という2種類の収入は、経済的自由を実現してくれます。
他業種で使えるスキルがあまりない
工場勤務で得たスキルは、他業種で活かすことはできません。
キャリアが通用するのは同業界でのみ。
他の業種に転職したくても、工場勤務でのスキルはアピールにならないです。
ただし積極的に資格を取得したり、役職の経験があったりといった部分は評価されます。
したがって工場勤務から他の業種に挑戦するのは、難しいということ。
転職するなら「未経験OKの業種」か「転職が容易な20代」などの条件があると良いでしょう。
副業との相性が悪い
工場勤務でのスキルや経験は、副業にも活かせません。
副業と本業の相性が悪いのは、非効率です。
IT企業でwebデザイナーをしている人がいるとしましょう。
webデザインは人気の副業です。
必要なスキルは本業で得られるため、副業でも容易に稼げます。
本業で得たことを副業で利用できれば、早い段階で稼げるようになります。
しかし0からだと、収入が発生するまで時間がかかってしまうでしょう。
副業で稼げるものといえば、プログラミングや動画編集・webマーケティングなど。
工場勤務とは全く関係ない分野が占めています。
といっても工場勤務は、残業や休日出勤が少ない職業です。
仕事以外の時間を利用すればいいだけ。
最初は本業と副業の両立が難しいかもしれません。
ただし慣れれば2つ以上の収入源を獲得できますよ。
工場勤務で大卒が現場を経験すべき理由とは
工場勤務や製造業は、何も現場だけではありません。
それでも大卒は現場を経験すべき。
働くメリットというより、自分のためになるといった方が良いかもしれません。
後々結果を出すには、現場で働くことが大事になるのです。
どういうことか説明していきましょう。
現場での経験がキャリアアップになる
現場での経験は、キャリアアップの糧になります。
なぜなら工場勤務や製造業の商品は、現場が最重要だから。
前職では営業や研究といった他部署もありました。
新しい商品や製法などの提案を現場にしてきます。
しかし現場を経験していないため、的外れなことを言ってくるのです。
案が頓挫したり余計なコストがかかったりと、正直ダメだなと思う人ばかり。
そういった経緯もあって、大卒もまずは現場を経験するようになりました。
現場を知らなければ新しい商品は生まれないし、改善をすることもできません。
営業や開発の部署を希望していても、現場を経験することでさらなる活躍ができます。
あの有名企業家も、現場の最前線で働いている
みなさんご存じテスラCEOのイーロン・マスク氏。
世界長者番付で1位、そして会社のトップ。
そんな彼は、今でも現場の最前線で働き続けています。
イーロン・マスク氏はテスラについて、以下のように述べています。
「職位が上がれば上がるほど、その存在は目に見えるものでなければならない」
「だから私は工場に住み込んで、現場の人たちと一緒になって働いている姿を見せた」
「そうしなければ、テスラはとっくに倒産していただろう」
会社にとって現場がどれだけ大事か、理解いただけたのではないでしょうか?
工場勤務でも大卒はキャリアアップしていく存在。
現場での経験は必ず成長の起爆剤になります。
将来の管理職として迎えられる
大卒は工場勤務へ就いても、管理職になることを期待されます。
したがって現場の経験は必須。
高卒でも管理職になれないわけではありません。
ただ多くの会社は、役職を大卒以上に定めています。
またマネジメントの知識や経験を身につける必要があるため、難しいです。
他の業種だと、管理職はごく一部の人しかなれません。
大卒なのにずっと平社員なんてことも。
一方工場勤務は、大卒というだけで優遇される確率が高いです。
役職を確実にするためにも、必須の資格などは積極的に取っておくと良いでしょう。
他職業で消耗しているなら、工場勤務で働くことをおすすめします。
【現場以外も】大卒が工場勤務で任される仕事とは
工場勤務は現場以外にも部署や仕事があります。
専門的な知識や経験が必要なため、大卒以上であれば働くことが可能です。
工場には現場作業の他に、一体どんな仕事があるのでしょうか?
大卒におすすめなのは以下の3つ。
- 生産管理
- 品質管理
- 研究開発
生産管理
生産管理は、企業から受注した商品の製造をスケジューリングする仕事です。
より多くの製品を作るために、効率よく工場を稼働させる必要があります。
簡単にいえば「段取りを組む」ということ。
各製品毎に製造時間や納期は異なります。
また製造できる機械も量も各々決められているため、テキトーな計画では終わらないことも。
製法や製品の特徴などが分かると、段取りが組みやすくなります。
よって現場の経験は必須。
また効率重視の思考を持っている人は、活躍できるでしょう。
品質管理
品質管理は、製品の異常がないかチェックする仕事。
箱詰めや小分けする前に、分析用の機械を使って検査します。
分析には専門的な知識が必要です。
例えば僕がいた工場では、ガスクロマトグラフィーを主に使用していました。
また食品工場だったので、人の嗅覚や味覚でも検査します。
検査をするには、資格を取得しなければいけないことも。
分析のような専門知識は高校で学んだり扱ったりしません。
社会人になって1から学習することも可能ですが、現実的じゃないでしょう。
したがって高専や大学などで化学を専攻していた人は、即戦力として迎えられます。
研究開発
企業からの提案を元に、新しい商品を開発する仕事です。
もしくは需要がありそうな商品を開発し、企業へ提案。
受注したものを作る現場とは違って、発想力や企画力を要します。
0から新しいものを生み出すのは、簡単なことではありません。
思いつきでは再現性が取れなかったり、そもそも作れなかったりします。
また新しい商品は、実験室の規模で作られます。
ただし同じ製法のまま、工場規模で作ることはできません。
あらゆる検証や改善を繰り返して、実際に工場の設備で製造が可能になります。
新製品を工場で作れるようにするのも、研究開発の人たちの役目。
商品の開発・工場での製造可能にする工程、どちらも大卒で培った知識や論理的思考が必要です。
僕がいた工場の研究部門も、大卒以上の人しか配属されていませんでした。
大卒でも工場勤務はおすすめできる!
「大卒で工場勤務!?」と思うのは、もう時代遅れです。
現場の環境も改善されており、働きやすく良い職業になりました。
自分の作りたいモノや、好きなモノの製造に携われるのも良いポイント。
興味のある仕事であれば、長く働くことが出来るもの。
あなたが工場で作った製品は、誰かを助けています。
世の中に貢献しているのが実感できるため、やりがいもあるでしょう。
「就職先に困っている」「今の仕事で消耗している」といった人は、ぜひ工場勤務で働いてみてください。